「ワクワクする」

「ドキドキする」

「イライラする」

「モヤモヤする」

私たちは、普段から何気なくこんな言葉を使っています。

でも、よく考えてみると不思議ですよね。

「ワクワク」と言っただけで、なんとなく楽しい気持ちになる。

「イライラ」と言えば、怒っている自分の状態がすぐに伝わる。

「モヤモヤ」と言えば、頭の中がスッキリしていない感じまで想像できます。

これらの言葉は「オノマトペ」と呼ばれています。

オノマトペとは、音や声、動き、状態、感情などを、感覚的に表現する言葉のことです。

日本語には、とてもたくさんのオノマトペがあります。

「ニコニコ」
「ニヤニヤ」
「ガミガミ」
「コツコツ」
「サクサク」
「テキパキ」
「ダラダラ」
「グングン」
「ボーッ」
「スッキリ」

こうして並べてみるだけでも、情景が浮かんできませんか?

私は、このオノマトペを上手に使うと、人生の表現力まで豊かになるのではないかと思っています。

そして、もっと面白いのは、

オノマトペは、人に伝えるためだけではなく、自分自身をコントロールするためにも使えるのではないか。

ということです。

例えば、朝起きて、

「今日はなんとなくやる気が出ないな……」

と思ったとします。

そこで、

「よし、ダラダラするのをやめて、テキパキ動こう!」

と自分に言ってみる。

「テキパキ」という言葉を口にするだけで、なんとなく体まで動かしたくなってきませんか?

反対に、仕事で失敗してイライラしているとき。

「もう最悪だ!」

と考え続けるのではなく、

「今はイライラしているな」

と自分の状態を言葉にしてみる。

そして、

「一回、深呼吸してスーッと落ち着こう」

と考えてみる。

たったこれだけでも、自分の感情を少し離れたところから見ることができます。

感情に振り回されるのではなく、

「今、自分はどんな状態なんだ?」

と確認できるようになるのです。

これは、かなり大切なことだと思います。

人間は感情をなくすことはできません。

嬉しいときもある。

悲しいときもある。

腹が立つときもある。

不安になるときもある。

でも、感情にそのまま行動を支配される必要はありません。

「イライラしている自分」を見つけたら、

「じゃあ、どうする?」

と自分に問いかける。

「モヤモヤしているなら、何が原因なんだ?」

「ソワソワしているなら、何を心配しているんだ?」

「ワクワクしているなら、何を楽しみにしているんだ?」

そうやって、自分の気持ちに名前をつけてあげる。

それだけでも、自分自身を理解しやすくなるのではないでしょうか。

そして、オノマトペにはもう一つ面白いところがあります。

それは、文章を一気に身近なものにしてくれることです。

例えば、

「子どもが走った」

という文章。

これでも意味は伝わります。

でも、

「子どもが元気よくトコトコ走っていった」

となると、なんとなく姿が浮かんできます。

「雨が降っている」

よりも、

「雨がザーザー降っている」

のほうが、その場の雰囲気まで伝わります。

「料理を食べた」

よりも、

「サクサクした料理をパクパク食べた」

と言ったほうが、楽しそうな様子が伝わります。

言葉に「音」や「動き」が加わることで、文章が生きてくるのです。

ブログを書くときにも、これは大きな力になると思います。

ただ事実を並べるだけではなく、

「そのとき自分はどう感じたのか?」

「どんな音がしたのか?」

「どんな動きをしていたのか?」

を考えてみる。

すると、文章が少しずつ立体的になっていきます。

そして、それは人生にも同じことが言えるのではないでしょうか。

毎日をただ、

「仕事に行った」

「ご飯を食べた」

「家に帰った」

「寝た」

だけで終わらせてしまうと、人生が単調に感じてしまうかもしれません。

でも、

「今日は仕事をサクサク終わらせた!」

「帰り道に空を見上げてホッとした」

「家に帰ったら子どもとワイワイ話した」

「お風呂に入ってスッキリした!」

そうやって一日を表現してみると、同じ一日でも少し違って見えてきます。

人生は、起きている出来事だけで決まるものではありません。

その出来事を、自分がどう受け取るか。

そして、

どんな言葉で表現するか。

そこにも人生を楽しむヒントがあるのではないでしょうか。

「疲れた……」

ではなく、

「今日はよく頑張った!」

「失敗した……」

ではなく、

「ここからコツコツやり直そう!」

「不安だ……」

ではなく、

「ドキドキしている。それだけ真剣なんだ!」

言葉を少し変えるだけで、気持ちの向きまで変わることがあります。

もちろん、言葉だけですべての問題が解決するわけではありません。

でも、自分にかける言葉を変えることは、自分の行動を変える小さなきっかけにはなる。

私はそう思います。

オノマトペは、難しい知識ではありません。

「ワクワク」

「ドキドキ」

「モヤモヤ」

「イライラ」

「スッキリ」

「コツコツ」

私たちは、すでに毎日の生活の中で使っています。

だからこそ、これをもっと意識して使ってみる。

自分の感情を表現するために使う。

人に気持ちを伝えるために使う。

文章を分かりやすくするために使う。

そして、自分自身を前向きに動かすためにも使ってみる。

すると、何気ない毎日の中にある感情や出来事が、少しずつ違って見えてくるかもしれません。

人生を変えるのは、大きな出来事だけではない。

もしかすると、

毎日、自分が使っている「たった一つの言葉」からでも人生は変わっていく。

「今日も頑張らなきゃ……」

ではなく、

「今日もコツコツいこう!」

「つまらない一日だ……」

ではなく、

「今日は何かワクワクすることを探してみよう!」

そんなふうに、自分にかける言葉を少し変えてみる。

言葉が変わる。

気持ちが変わる。

行動が変わる。

行動が変われば、毎日が変わる。

そして、毎日が変われば、

人生だって、少しずつ変わっていく。

オノマトペって、ただの「擬音語」や「擬態語」ではないのかもしれません。

もしかすると、

自分の心と人生を楽しく動かす、小さなスイッチなのかもしれません。

さて、あなたは今日、どんな一日でしたか?

「モヤモヤ」でしたか?

それとも「ワクワク」でしたか?

明日はどんな一日にしたいですか?

私は明日も、

コツコツ、ニコニコ、ワクワク。

そんな一日にしていきたいと思います。